「翼の王国」掲載御礼

【掲載御礼】ANA「翼の王国」10月号「おべんとうの時間」に登場しました

このたび、ANAグループが発行する機内誌『翼の王国』10月号の人気連載「おべんとうの時間」にて、私たち共栄社と與那勝治(代表)が取り上げられました。撮影・取材はフォトグラファーの阿部了さん、文は阿部直美さん。温かい目線で、私たちの黒糖づくりと家族のこと、今帰仁村での日々を綴っていただきました.。


子どもたちの「ソウルフード」としての黒糖

記事では、今帰仁の子どもたちが昔から黒糖をつまんで育ってきた風景が語られます。私の父が語っていたように、昔は集落ごとに黒糖工場があり、子どもたちはその縁に残った黒糖をこっそり食べるのが楽しみだったそうです。

そんな中、大型工場の誕生により小さな小さな工場が姿を消していくなか、「もう一度、地域に黒糖を」という父の想いから共栄社は1975年に創業。以来、直火の釜で炊き上げる昔ながらの黒糖づくりを守ってきました。

「荒々しい」けれど「しっとり」。共栄社の黒糖

共栄社の黒糖は、粗糖・糖蜜・黒糖をブレンドした「加工黒糖」。製造の要は火加減とタイミング。釜で煮詰めながら泡の立ち方や粘度を見て、一瞬の判断で仕上げます。

一度に作れるのは30kgだけ。全て手作業。焦げ味を含んだ香ばしさと、口に残るしっとり感。これは大量生産では出せない、共栄社ならではの味です。

シンプルな製法ゆえに失敗も多く、固くなったり舌触りが悪ければすべてやり直し。それでも妥協せず、地道に続けてきた味が、今では地域の誇りにもなっています。

弁当に忍ばせた「サングヮー(魔除け)」

記事の後半では、私の妻が作ってくれる弁当のことも紹介されています。カボチャの煮物やトンカツにも黒糖を使い、「ガチマヤー(食いしん坊)」な彼女の料理はボリューム満点。

そして弁当の蓋には、必ず「サングヮー(魔除け)」が貼られています。昔の沖縄のおばあたちが、食べ物が腐らないようにと持たせていたおまじない。今もその文化が我が家では息づいています。

懐かしさがつなぐ「味の記憶」

面白いのが、神奈川出身の妻が子どもの頃から名護市のおばあの家で食べていた黒糖が、なんと共栄社の黒糖だったということ。私と結婚するずっと前から、彼女の「思い出の味」として心に残っていたのです。

味覚の記憶は不思議なもので、大人になってもふとした時に蘇るもの。だからこそ、今帰仁の子どもたちにはこの味を覚えていてほしい。うちに遊びに来た子どもたちが黒糖をつまむ姿を見ると、そんな思いが強くなります。

取材を終えて

「翼の王国」掲載は、私たちにとって大きな喜びです。普段は語ることのない家庭のことや、黒糖にまつわる記憶をじっくり取材していただき、改めて共栄社の歩みや家族の温かさを感じる機会となりました。

ANAにご搭乗の際は、ぜひ10月号を手に取ってご覧ください。そして、少しでも多くの方に、今帰仁村と黒糖の魅力が伝われば嬉しいです。

これからも、変わらぬ直火製法で「懐かしいけど、新しい」黒糖をお届けしてまいります。

📖 掲載誌情報

媒体名:ANA機内誌『翼の王国』

号数:2025年10月号

特集名:「おべんとうの時間」第223回(写真:阿部了さん/文:阿部直美さん)


【ご搭乗予定の方へ|ひと声がカギです】

ちなみに……

『翼の王国』は 座席には置かれておりません!!(涙)

お読みになりたい方は、ぜひ勇気を出してCA(客室乗務員)さんにこうお伝えください

👇

「すみません、“翼の王国”いただけますか?」

周囲の皆さんにも聞こえるように、はっきりと、堂々と!

そうすれば、機内で共栄社の黒糖の物語と「おべんとうの時間」の温かさに触れていただけます。

(※部数に限りがあるため、早めのリクエストをおすすめします!)



今帰仁黒糖の(資)共栄社

1960年代、沖縄本島に大型製糖工場ができ、地域の小さな黒糖工場が姿を消す中、共栄社は伝統食を守るために創業しました。創業から約50年、私たちは黒糖の魅力を大切にし、加工黒糖を生産し続けています。従業員は10名の小さな会社ですが、心を込めた手作りの黒糖製品に加え、ナッツやチョコレートを用いた趣あるお菓子も手掛けています。私たちはこれからも古き良き沖縄の味を未来へと紡いでいきます。

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